関西の将棋道場経営者の中でも一番のご高齢者であった
松井義雄席主(85才)が経営する梅田将棋囲碁クラブが
平成18年6月30日(金)をもって二十四年の歴史にピリオドを打った。
ご本人はまだまだお元気ですが、将棋人口・囲碁人口の高齢化と
青年層、中年層の将棋・囲碁離れ等、色々な諸問題が
道場経営者を直撃し、道場を維持存続するための体力が
どことも年々消耗しています。
今年に入って大阪では二軒目の閉席で、
まだまだ他に閉席する道場が出てきそうな状況です。
この危機的状況がこのまま続いていけば、
日本というこの国から将棋道場が完全に消滅する日も
残念ながらさほど遠い先の話ではありません。
柔道、剣道、空手、合気道等の武術系道場、教室など、
また、書道や音楽、そろばんなどでもそうなのですが
街の道場、教室が廃れていけば、
その種目、科目は間違いなく衰退の道を歩みます。
日本の伝統文化が平成の世になってこの方
坂道を転がり落ちるように滅亡に向かって突き進んでいる。
このように思えるのは私だけでしょうか?
これも世間の大きな潮流である
と言えるのかもしれませんが寂しい話です。
日本の伝統文化は、隙の無い美しさを
「美」として表現しています。
美しい日本の心と形を取り戻すことが
蝕まれた現代社会を救う方法であると確信しています。
未来ある若者に将棋の普及が急務です。
平成18年7月1日
弓刀吹将子
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