中央クラブの閉席

大阪南の中心地、難波で将棋クラブの灯を守り続けてきた
中央クラブ(勢渡功席主)が7月23日を最後に閉席となった。

中央クラブは、日本将棋連盟大阪府庁支部の本拠地道場で
席主の勢渡さんがを長年に渡り支部長を勤め
お世話されておりました。

席主の健康状態が良くないと前々からお聞きしておりましたが
先々月お亡くなりになり、後継者がおられないまま
閉席することとなりました。

高齢者が多い将棋道場の席主さんは
先行き不安な道場を代替わりして引き継いでゆくべき
後継者になかなか恵まれません。

これが昭和の末年代や、平成の一ケタ時代なら
代わりに道場経営を希望されるような方も
さほど珍しいことではありませんでした。

新規に開席される本格的な将棋道場の話は、
ここ数年京阪神間で聞くことはありません。
聞くのは閉席の話ばかりです。

これからもこの傾向は
ますます厳しいものになっていくでしょう。

一般の将棋道場利用者は激減しているものの
子供を対象とした将棋教室は
相変わらず根強い人気があります。

そこで街道場としては、一般顧客相手の道場、クラブではなく
おもに、幼稚園生・小学生のみを対象とする
将棋教室の形態に変遷していきつつあります。

この傾向に拍車がかかれば、
一般将棋愛好者の居場所が激減し
若年層はネット将棋組に、老齢者は地域老人センター組に
中年層はそのまま空洞化していくことが考えられます。

高齢者の先行きを考えれば
道場文化の華である対面将棋の危機であり
対面将棋を主軸とする対局形態の崩壊を意味しています。

将棋界全体の崩壊が加速度的に始まっているのです。

将棋界全体に喝!

                                 平成18年7月23日
                                     弓刀吹将子