この記事を目にした時、
あまりの恥ずかしさに愕然といたしました。
将棋を生業としている者の中に
加藤一二三九段のような破廉恥漢がいようとは、
いやはや驚き入った次第です。
常日頃、「将棋は日本の伝統文化であり、
その対局は棋道礼法に則り、
審判不在の中では武士道精神を基調とする
類まれなる紳士的競技である」
と人様には教えております。
普及第一主義を標榜する
米長邦雄会長をトップにいただく
日本将棋連盟が、加藤一二三九段に対して
この件に処分を決めたことは評価することができます。
ただし、
その内容たるやお粗末としか言いようのないものです。
反則行為があったと認定したにもかかわらず、
その対局は加藤九段が勝ちのままで、
これならば対局の勝敗は、
反則行為とまったく関係がないことになります。
アマチュアの大会では考えられないような判定が
将棋連盟の裁定だとは納得できるものではありません。
対局者は反則行為を犯すことは許されません。
しかし、棋士といえども人間である限り、
完璧であるものではありません。
問題は、反則行為を犯した時にその対局者が
いかように自裁するかということです。
ここのところが、その人間性の評価が分かれるところで
残念ながら棋力と比例するものではないようです。
平成17年6月11日
弓刀吹将子
|