大阪府弓道連盟の重鎮 範士二名が逝く

平成16年12月2日 
弓道範士八段遠藤嵯峨夫先生が享年94歳で
お亡くなりになりました。

平成17年1月3日
弓道範士八段佐藤佐伊太郎先生が享年96歳で
お亡くなりになりました。

遠藤先生には何度か射を見ていただきましたが
そのたびに、「だいたいいいですが、少し違いますよ」
といつもニコニコとお話になり
悪癖をあまり手直しされることなく
「この本をよく読んで研究しなさい」
と色々な書き物をいただきました。

引く人に、自分自身で自分の射を考えさせるような
指導をされていたのが印象に残っています。

先生は日置流石堂竹林派の流れをくむ弓術を嗜まれ
たまに古流弓術体配で演武されるのを
拝見するのが楽しみでした。

小さいお体でしたが弓を引かれる時は
道場の床板に根付く足踏みと胴造りで
揺らぐことがない立派な厳しい射でした。


佐藤先生には直接に射を見ていただいた記憶はありませんが
たびたび万博弓道場においでになった時に
遠くの方から私の射をご覧になり
渋いお顔をされていたことが
脳裏に焼きついております。

おそらくは「まだまだ見れる射にはなっていないよ」
と、暗黙のご指導であったと拝察しておりました。

先生には、ついに一手見ていただくお願いができないまま
お亡くなりになりたいへん残念に思っております。

遠藤嵯峨夫先生 

佐藤佐伊太郎先生 

両先生には
有形無形のご指導をいただき有難うございました。

謹んでご冥福をお祈り申し上げます。
合掌
弓刀吹将子
(遠藤嵯峨夫先生にいただいた弓道書籍の数々)